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2024.04.09

野球肩

【野球肩】疲労が溜まるたび出ていた張りと痛みがゼロに。

みなさん、こんにちは!

赤羽はち整骨院 アスレティックトレーナーの白鳥です!

今回は野球肩の症例改善報告をしていこうと思います。

 

「来院経緯」

患者さんは高校1年生 野球部に所属。ポジションはピッチャー。

1年半ほど前にも当院を受診し、治療とメンテナンスを行っていたが、生活環境が変わり、通えていなかった。

高校での練習が始まり、しばらくすると投球時に肩の違和感を感じるようになったが、我慢できるほどだったので、練習場近くの整骨院で電気治療やマッサージでケアをして練習を続けていた。

しかし1週間前から肩の張りと痛みが強くなり、思うような投球が出来なくなってきた。2日後に試合があり、そこで思いっきり投げたいとのことで以前もよくなったからと再度、当院を受診。

 

「治療経過」

・1診目

野球肩は一つの症状だけではなく、インピンジメント(骨同士が衝突すること)や腱板損傷(肩を支えるインナーマッスル)など、野球が原因で現れる様々な症状の総称です。

そのため、何が原因でその症状が出ているのかを問診と検査を行い、見つけていきます。

 

・痛みの出ている部分は肩から腕にかけての後ろ側

・一連の投球動作のなかで、リリース時(肩を内側に捻じる動き)の痛み

・座った状態で肩関節内旋(肩を内側に捻じる動き)でリリース時と同じところに痛み

・上腕三頭筋の過緊張

・インピンジメント、腱板損傷の検査は陰性

 

問診と検査から『上腕三頭筋の過緊張』が原因と判断しました。

院内では投球動作での疼痛再現は難しかったため、肩関節内旋時の痛みをペインスケール「10」と設定。(ペインスケールとは痛みのレベルを10段階で表わしたもの)

治療:

まずは上腕三頭筋の過緊張を取るために

・上腕三頭筋のほぐし、電気治療(ハイボルテージ)

次に、肩を支える筋肉のバランスが崩れていて、このまま動くと、またすぐに過緊張を起こしてしまうことが考えられたので

・筋バランスの調整

治療後、ペインスケール「10」→「0」

肩関節内旋時の痛みがなくなり、可動域(動かせる範囲)も広がった。

2日後に試合のため、次の日も来るように来院指導しました。

 

・2診目

前回から1日後に来院。

練習で投げてみたが、「肩の張りと痛みを感じずにいい球を投げられた」とのこと。練習後の張りと痛みの自覚もなし。

前日の治療で良い反応が出ていたので今回も同じ治療を行いました。

治療後、肩関節内旋時の痛みは「0」のまま。

試合後の状態確認とケアのため、3日以内の来院を指導しました。

 

・3診目

前回から2日後に来院。

1イニング登板したが、「試合でも肩の張りと痛みはなく、満足いく投球ができた」とのこと。

試合後も張りと痛みはなし。

今回も良い反応が出ていたので前回と同じ治療を行いました。

治療後の痛みも「0」のまま。

練習、試合で投球しても良い状態が維持できていたので、今回で「上腕三頭筋の過緊張による痛み」は完治とすることを伝えました。

今後は定期的なケアで通院するとのことです。

 

「考察」

投球数が増えると違和感を感じることが多いとのことで、根本的な原因は投球フォームにあると考えました。

しかし、フォーム変更した時の一時的なパフォーマンス低下が試合と被ってしまう可能性を加味し、今回は痛みの直接的な原因である上腕三頭筋に対してアプローチを行うことを決めました。

また、肩周りの筋バランス調整をすることで肩を安定させ、負担のかかりづらい状態を作りました。

今後のケアとしては根本的なフォーム改善を運動学的なアプローチで進めていこうと思います!

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