シンスプリント

シンスプリント、または「脛骨ストレス症候群」とは、主に足の前面、脛骨の内側の部分に痛みを感じるスポーツ障害です。この痛みは、運動の初めに強く感じられ、活動を続けるうちに徐々に和らぐことが多いです。しかし、放置して繰り返し運動を行うと、痛みは持続的になり、歩行時や安静時でも痛みを感じるようになります。

ランナーやジョガー、バスケットボール選手、ダンサーなど、繰り返しのジャンプ動作を行う人に多く見られる障害として知られています。

シンスプリントの主な原因は、筋肉、腱、骨への過度なストレスが繰り返し加わることです。具体的な要因として以下のようなものが考えられます。

• 急激なトレーニング量の増加や過度な運動
• 不適切な運動靴や古くなった靴の使用
• 走行サーフェスの変化（例：柔らかい芝生から硬いアスファルトへの変更）
• 足の形や歩行のバランスが適切でない場合
• 体の筋力不均衡や柔軟性の不足

たとえば、ランナーが一度に走る距離を大幅に増やしたり、トレーニングの強度を急激に上げると、脛骨へのストレスが増大し、この障害を引き起こすリスクが高まります。

シンスプリント治療においては、まず原因となる下腿三頭筋と長趾屈筋の緊張を解放します。次に、左右の荷重バランスを調整し、足のアーチの形状を改善します。これにより、痛みを引き起こしている筋肉への負担を軽減し、症状の改善を図ります。

継続的なケア

一度シンスプリントの症状が改善されたとしても、定期的なケアと継続的な予防策を行うことで再発のリスクを最小限に抑えられます。

適切なウォームアップ

運動前のウォームアップは筋肉や関節を動かすことで、怪我のリスクを下げる役割があります。特に冷えた環境での運動前や、長時間の休憩を挟んだ後の運動開始前は十分なウォームアップを心掛けましょう。

適切なトレーニングの計画

急激なトレーニングの強度の増加はシンスプリントの原因となることが多いです。トレーニングの量や強度を徐々に上げていくことで、体を過度に酷使することなく、効果的にトレーニングを進めることができます。

ご自宅でのセルフケア

何もしていなくてもズキズキする場合は、まずはアイシングをしましょう。
その後、青竹やゴルフボールなどで、足の土踏まずを刺激します。立ったままだと強度が強くなるため、ご自身で気持ち良いと感じる程度の刺激で行ってください。 その後、仰向けになり両膝を立てます。そして患部のふくらはぎを反対の膝に乗せて、上下にゆっくりスライドさせ、ふくらはぎを反対の膝で２０回程マッサージし、ふくらはぎをほぐします。

シンスプリントは繰り返しの足への衝撃や不適切なトレーニング方法、不適切なフットウェアなどが原因となることが多いスポーツ障害です。症状が現れた場合は、すぐに適切な治療を始め、再発を防ぐための予防策を継続的に取り入れることが大切です。運動時の正しいフォームや、適切な靴の選び方、トレーニングの計画など、日常生活や運動習慣の中で気を付ける点は多いですが、これらを意識することで、健康的な運動生活を継続するためのサポートとなります。

上記のような取り組みをされたにも関わらず、改善が進まない方や症状を繰り返してしまう方は当院がお力になれると思います。
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